公立大学協会について

会長挨拶

一般社団法人公立大学協会
会長  浅井 清文
(名古屋市立大学長)

 1948年に始まった(新制)公立大学の設置は、平成期以降の増加により、2024年には101校を数えるまでになりました。これら公立大学をつなぐ役割を担っている公立大学協会は、1949年に33の会員校により創立され、以降、すべての公立大学に加入いただいており、その定款には「公立大学の振興と我が国の高等教育、学術研究の水準の向上及び均衡ある発展に寄与することを目的とする」としています。

 公立大学では、特徴ある小規模校から学生総現員数が約16000人の総合大学まで、全体で16万人を越える学生が学んでいます。いうまでもなく地方自治体により設置されていることから、地域と連携した様々な活動を通じて地域に貢献し、我が町の大学として発展するとともに、地元に優秀な人材を輩出するのみならず、国際交流や国際レベルの研究を通じて世界に羽ばたく学生も育てています。

 2023年9月には文部科学大臣から中央教育審議会へ「急速な少子化が進行する中での将来社会を見据えた高等教育の在り方について」諮問がなされ、高等教育全体の目指すべき姿の議論が始まっています。加えて、2023年12月に総務省及び地方公共団体金融機構による「活力ある公立大学のあり方に関する研究会」報告書が公表され、公立大学が直面する課題と、その課題解決に向けた提言がまとめられています。この提言は、社会からの公立大学に対する期待の表れでもあり、公立大学として果たすべき役割を改めて問い直し、実践していくことが求められています。

 本協会は、公立大学の各校がレベルの高い教育・研究、そして地域に貢献できる活動が円滑に行えるよう、公立大学の共通課題に向き合い、協働して課題解決に向けて尽力してまいります。そして、各校の発展により、優秀な人材を輩出し、優れた研究を社会に還元し、地域のみならず我が国全体の発展に寄与できるよう会員校とともに努力してまいります。

 これからも公立大学を応援いただき、さらなるご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

令和6年6月