- 可能性としての公立大学政策―なぜ平成期に公立大学は急増したのか
- 公立大学ダイレクトリー
- 公立大学の将来構想-ガバナンス・モデルが描く未来マップ-
- 未来マップのための16の課題
- 公立大学の地域貢献機能-地域貢献プログラムの”LEAD”による事例分析-
- 時代をLEADする公立大学-公立大学の将来構想に向けての議論の方向性と可能性-
可能性としての公立大学政策-なぜ平成期に公立大学は急増したのか
本協会 常務理事・事務局長の中田晃による書籍が上梓されました(2020年11月6日)。
推薦:一般社団法人公立大学協会 会長 鬼頭宏(静岡県立大学長/歴史人口学)
公立大学を設置する地方自治体政策に光を当てる試み
公立大学は、平成期において39大学から93大学へと、その数を一気に増加させた。本書は、公立大学の設置を決断した地方自治体の政策過程を明らかにする試みである。
著者は平成期の設置政策を2つの時期で4分類する。平成前期には、地方分権の後押しを得て、公立大学設置の抑制が解かれ、集中的な設置が行われた。しかし、中期以降になると新規の設置はわずかとなり、「短期大学からの昇格」「大学統合」「私立大学の公立化」という3つの政策に分化する。
これらの政策過程は、18歳人口の急減、パブル経済の崩壊をはじめとする、平成期の社会構造の変化への反応として描きだされる。その一つが、超高齢社会への対応として行われた公立看護系大学の集中的な設置である。これは、戦争末期に銃後の医師養成を目的に多くの公立医学専門学校が設立されたこと(戦後に医科大学・医学部となる)を思い起こさせる。公立大学は、国家的な難局を引き受けて、その数を増していったのである。さらにそれは、18世紀末の四半世紀(1776~1800年)に天明大飢饉による人口減少のさなか、厳しい幕藩財政を押して藩校の集中的設置(86校)が行われたことにも通じる。
我々は、このコロナ禍の下で、公立大学が今後何を引き受けていくのかを問わなければならない。「政策の窓モデル」を用いた分析は、自治体政策の組織的側面とともに、 政策に関わった人々の人間的な姿を浮き彫りにする。それは、今後の公立大学政策を推し進める我々関係者に、末来をひらく力をもたらしてくれるであろう。
ご注文方法等の詳細は、NPO法人 学校経理研究会Webサイトよりご覧ください。
公立大学ダイレクトリー
一般社団法人公立大学協会では毎年、当該年度の全公立大学を写真と文章で紹介する冊子を発行しています。
本冊子のバックナンバーは、当サイト「各公立大学の概要」に掲載しています。これらはご自由にダウンロードしてお使いいただけます。
公立大学の将来構想-ガバナンス・モデルが描く未来マップ―
一般社団法人公立大学協会では、「公立大学の将来構想-ガバナンス・モデルが描く未来マップ-」を取りまとめました。
本報告書は、本協会が平成28年から進めてきた公立大学の将来構想に関する一連の検討、「時代をLEADする公立大学―公立大学の将来構想に向けての議論の方向性と可能性―」(平成29年5月)、「公立大学の地域貢献機能―地域貢献プログラムの”LEAD”による事例分析―」(平成30年1月)、「未来マップのための16の課題」(平成30年5月)を受け、最終報告として取りまとめた冊子です。
(以下、本文より引用)
本報告の議論は、設置自治体との関係に焦点を絞ることとし、平成期の公立大学の集中的な設置や法人化等の経緯を、ガバナンスという枠組みで捉えなおし、公立大学特有の課題として検討します。
もちろん、それぞれの公立大学が辿った道筋は多様であり、一つに集約することはできません。であればなおさら、公立大学の将来像を考えるための、設置自治体も含めた関係者の共通理解を積極的に示すことが必要です。そうした枠組みが、それぞれの公立大学と設置自治体との対話を活性化させ、その議論の積み重ねが、公立大学の進むべき道を照らす「未来マップ」となると考えられるからです。
議論の内容は粗削りですが、批判的に検討をいただきながら、将来像を描くための素材として活用いただけることを願っています。
(中略)
本報告書の内容は、公立大学の関係者や各方面の専門家の批判も受け止めながら、発展的に書き改められていくものと考えています。公立大学協会の様々な協議、また各公立大学や設置自治体における様々な研修等において課題提起できることを願っています。
(以上、本文より引用)
- 公立大学の将来構想-ガバナンス・モデルが描く未来マップ- PDF
(令和元年5月29日掲載)
未来マップのための16の課題
一般社団法人公立大学協会では、公立大学の将来構想に係る課題を整理した冊子として「未来マップのための16の課題」を取りまとめました。
本書は、「時代をLEADする公立大学―公立大学の将来構想に向けての議論の方向性と可能性―」(平成29年5月)、「公立大学の地域貢献機能―地域貢献プログラムの”LEAD”による事例分析―」(平成30年1月)に続く公立大学の将来構想に向けての議論の方向性と可能性を示した3冊目の冊子です。
「時代をLEADする公立大学」で提起された”LEAD”を、このたびは、
○ Learn:学習する
○ Execute:実践する
○ Advance:前進する
○ Drive:牽引する
と意味づけ、それぞれ4テーマずつ、合計16のテーマにより現状分析・課題提起を行いました。
今年度においては、これらの課題を公立大学間で共有し、公立大学の実践とその成果の総括を行うとともに、今後の公立大学の向かう方向性を明らかにして参ります。(平成30年5月30日)
- 未来マップのための16の課題 PDF (平成30年9月20日改訂版)
公立大学の地域貢献機能―地域貢献プログラムの”LEAD”による事例分析―
一般社団法人公立大学協会では、各公立大学の地域貢献に関する取組みを「公立大学の地域貢献機能―地域貢献プログラムの”LEAD”による事例分析―」として取りまとめました。
本書は、公立大学の将来構想に向けての議論を整理した報告書「時代をLEADする公立大学」の報告を踏まえ、「Link(地域の価値をつなげる)」「Enhance(地域の財産を発展させる)」「Assure(地域のいのちを守る)」「Develop(地域の可能性を開発する)」の4つの観点から、各公立大学に自学の地域貢献に関する取組みを分析いただき、事例集として整理したものです。(平成30年2月27日)
- 公立大学の地域貢献機能―地域貢献プログラムの”LEAD”による事例分析― PDF (平成30年3月23日更新)
時代をLEADする公立大学―公立大学の将来構想に向けての議論の方向性と可能性―
一般社団法人公立大学協会では、平成28年度に設置した「公立大学の在り方に関する検討会議」(以下、検討会議)の議論を「時代をLEADする公立大学―公立大学の将来構想に向けての議論の方向性と可能性―」と題した報告書として取りまとめました。
本書は、検討会議で提起された課題等について論点を整理したものであり、今後、本報告書をもとに公立大学の将来構想に向けての議論を展開して参ります。(平成29年6月27日)